『書』(ポルトガル語)/作品と解説
MAR PORTUGUÊS・ポルトガルの海
【解説】
「ポルトガルの海」・「MAR PORTUGUES」156×45cm
昔、航海に出る夫や息子そして恋人の無事を願う、
母親と乙女の涙と祈りが込められた詩。
詩を繰り返し読み、詩のイメージを膨らませ
デッサンを描く。
そして、明確にしたイメージを基に、文字を正確に
書き、詩の内容を絵画的視覚に訴える作品に表現する。
この詩「ポルトガルの海」の原本は12行詩である。
それを8行を1列にし、2列仕立てにする事で、
海の繰り返しよせくる波や月明り、そして家族を想う
静かな愛をも感じさせる作品に表現し、この作品を
第1作目として、オリジナル「書」を確立した。
この作品の1列(1行)に要した時間は13時間、
2列(2行)で計26時間。
アルファべット1文字を、長い筆の尖端を立てて、
筆先だけを紙に触れさせて、ゆっくりと筆をさざ波の
ように震わせて書く。
また墨を摺るのに6時間を要した。
(墨を摺りながら、さらにイメージを明確にする。)
LÁGRIMA・涙
NA PRAIA LÁ DA BOA NOVA・あのボア・ノヴァの海辺で
SE VOARAS MAIS AO PERTO・この近くまで飛んできたなら(第3節)
SE VOARAS MAIS AO PERTO・この近くまで飛んできたなら(第5節)
POVO QUE LAVAS NO RIO・川で洗濯をする人びと(第5節)
OS LUSÍADAS・ルシタニアの人びと
ALECRIM・ローズマリー
azul・青
Põr-do-sol・夕暮れ
anjo・天使